サザンオールスターズの「闘う戦士たちへ愛を込めて」という曲をご存知でしょうか。
サザンオールスターズの曲としては割と新しい類の曲です。
サラリーマンとしての生き様が生々しく表現されており、作曲した桑田佳祐さんの凄さを改めて実感できます。
圧倒的リアリティのある歌詞
「闘う戦士たちへ愛を込めて」では、まるで桑田さんがサラリーマンを経験したのではないかというほどリアリティのある歌詞が特徴です。
歌詞の一部を抜粋します。
寄っといで 巨大都市(デっかいまち)へ
戦場で夢を見たかい?
しんどいね 生存競争(いきていくの)は
酔いどれ 恋も捨てて…
さあ、おいでタフな野郎は
根性ねえ奴ぁ オサラバ
Night and Day この企業(ばしょ)で
闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて
戦場で夢を見たかい?
しんどいね 生存競争(いきていくの)は
酔いどれ 恋も捨てて…
さあ、おいでタフな野郎は
根性ねえ奴ぁ オサラバ
Night and Day この企業(ばしょ)で
闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて
タフな野郎は歓迎され、根性のないやつは邪魔者扱いをされる。
残酷ではありますがそれが日本の企業です。ただこれも資本主義社会では仕方のないことなのかもしれません。
私は今年度(執筆時2018年)に社会人となり、入社と同時に東京に飛び出してきました。
毎日のように朝から晩まで働いており、この曲を聴いたときは「桑田さんは私のために曲を書いてくださったのか?」と思うほどその曲の完成度に驚きました。
曲も本質的にはビジネスと同じで「ペルソナ」をしっかり定義して「どういったものが刺さるのか」が大切であるということがわかります。
さらに、曲中にはこんな歌詞も出てきます。
自分のために人を蹴落として
成り上がる事が人生さ
それを許さず抗(あらが)う相手には
殺(や)られる前に殺(や)るのが仁義だろう?
成り上がる事が人生さ
それを許さず抗(あらが)う相手には
殺(や)られる前に殺(や)るのが仁義だろう?
大手企業に勤めると多くの人のストレスのもとは「社内政治」でしょう。
出世のため、評価のため、「自分のため」であれば人を蹴落とすなんてこともあります。
殺られる前に殺るというのが生き残る鉄則なのですね。
ここまで人の心を揺さぶる理由
なぜこの曲はここまで心が揺さぶられるのか?
それは圧倒的な「共感力」だと思います。
日本において大半はサラリーマンです。
そしてサラリーマンは常日頃闘っています。
そんなサラリーマンにとって「そうだよね」「うんうん」「わかる」という共感を生む内容が爆発的なヒットの要因だと思います。
それがサザンオールスターズの場合だと表現する手段が「音楽」だったということです。
歌詞は共感を呼ぶものとなっておりますがPVのクオリティも秀逸です。