友人と恋愛の話をした際、「今、彼氏(彼女)のこういうところが嫌で、最近もうそこばかり目がいってしまう」という会話で盛り上がりました。
実際に私も経験ありますし、多くの人が一度は経験したことがあると思います。
それは何故なのかを考えてみました。
一度「嫌だ」と思ったものを「良い」と思うのは大変
恋人に限らず、一度「嫌だ」「不快」などと思ったものに対して改めて「良い」「心地よい」と思うことは大変だと思います。
例えば、飲食店に行ったとしましょう。
初来店時に、オーダーが取りに来るのが遅い、ごはんが美味しくなかったとしましょう。
そこで大体の人は「この店は最悪だ!二度と来ない!」と思うはずです。
そういった人が再来店する可能性は極めて低いです。
もし、友人の誘いなどで行ったとしても「この店は最悪」という印象がすでにあるため、悪いところを探して指摘しては「ほら、このお店は最悪だろう」と言うことになりかねません。
こういった現象が恋人間でも起きているのではないかと感じます。
そしてこの現象には原因があると考えています。
次の段落でお話しします。
認知的不協和とは?
結論から行くと、
認知的不協和が働いているから
ではないでしょうか。
認知的不協和(にんちてきふきょうわ、英: cognitive dissonance)とは、人が自身の中で矛盾する認知を同時に抱えた状態、またそのときに覚える不快感を表す社会心理学用語。
アメリカの心理学者レオン・フェスティンガーによって提唱された。人はこれを解消するために、自身の態度や行動を変更すると考えられている。
よくわからないので例を出して説明します。
例:タバコ
Aさんは喫煙者だとします。
あるときテレビで「タバコは体に悪い」と報道され、Aさんはそれを知ります。
これが「Aさんの中で認知的不協和が生じている」状態です。
Aさんはこのあとこれを解消するために、
- タバコをやめる(「体に悪いもの」は摂取したくないという思いを行動に移す)
- 報道の内容を否定する(「タバコはそんなに体に悪いわけがない」と考えを変えます)
などをして、認知的不協和の状態から脱却しようとします。
さらに冒頭で触れたとおり、恋愛だったらどうなるかを考えてみます。
例:恋愛
B男とC子はカップルだとします。
ある日、デートの待ち合わせの時C子は遅刻します。
時間通りに来ていたB男は「C子は時間にルーズだな」と認知します。
その時点でB男の中ではC子に「時間も守れないような人」だという負のレッテルが貼られます。
B男は認知的不協和を解消するべくどのような行動に移すでしょうか?
B男は自分の認知を正しいものだとするべく、C子の悪いところばかり見つけるでしょう。
この世の中においてカップルに訪れる倦怠期の大半はこういった認知の問題が絡んでいると考えています。
しかし、双方のどっちかが悪いのではなく「これはもはや人間の性である」と割り切ってしまえば楽になるのかもしれません。知らんけど。