中小企業診断士の実務補習を受けた感想

勉強・資格試験

実務補習ってなに?

当記事を読まれている方は、診断士の受験生もしくは合格者かと想定しています。

合格者にとっては「実務補習」というワードは馴染みがあると思いますが、受験生にとっては馴染みがないと思うので簡単に紹介します。

 

実務補習とは…

当協会では、国の登録実務補習機関として、「中小企業診断士の登録等及び試験に関する規則」に基づき、実務補習を実施しています。
中小企業診断士第2次試験に合格後、3年以内に実務補習を15日以上受けるか、診断実務に15日以上従事することにより、中小企業診断士としての登録を行うことができます。

(出典:https://www.j-smeca.jp/contents/005_jitsumuhoshu.html)

 

つまり、中小企業診断士になるには試験に合格するだけでは足りず、

中小企業に赴きコンサルティング経験を積んだりしないといけないというわけです。

 

7科目にもわたるヘビーな一次試験に合格し、さらにわけのわからない二次試験にも合格し、

緊張につぶされないようふんばる口述試験を乗り切ったあとに、更に試練があるというわけです。

ましてや実務補習を受けるのにも5万円ほどの大金がかかります。

 

絶対に回収してやるぞと誓いを立て、申込みをしました。

実務補習のメンバー

実務補習は

  • 指導員の先生(1〜2名)
  • 診断士合格者の班員(5〜6名)

という班ですすめるのが一般的なようです。

 

私が実務補習を受けた際は非常に優秀なメンバーに恵まれ、かつ、和気あいあいとした雰囲気で進行できたので最高でした。

ちなみに、同部屋の他班の様子を見る限り、常に激詰めされるような議論が展開されていました。

確実に「班員ガチャ」は存在します。

 

なお、指導員も人によっては性格に難があるなどがあるみたいで、「指導員ガチャ」も存在するようです。

 

ちなみに、私の場合の班員構成は次のような感じでした。

 

  • 40代男性、金融業
  • 30代男性、製造業
  • 30代男性、広告業
  • 20代男性、金融業
  • 20代男性、IT業(私)

 

性別は偏っていたものの、年齢と業界はいいバランスでした。

実務補習で実際に体験したこと

どういう役割があるのか

診断先企業の業界にもよるのかもしれませんが、小売業を担当することになった私の班は次のような役割分担でした。

 

①経営戦略(班長(リーダー)が担当)

②販売・営業

③仕入・商品

④店舗施設管理

⑤組織・人事

⑥財務・会計

 

私は二次試験の勉強を通して財務会計への自信がついていたので、⑥の財務会計を選択しました。

ちなみに、選択時に指導員の先生が「財務会計はやること決まっているし楽」とおっしゃってました。

終わったいま振り返っても、おそらく財務会計は最も楽だったかなと思います。
(ある程度ゴールは定まっているので心理的負担はそこまでない。)

事例Ⅳが好きすぎて財務会計を担当したが…

まあそんなわけで財務会計を担当することになりました。

初日に診断先企業に訪問した際に3年分の財務諸表を渡されました。

試験で見るBS/PLのほかに試算表や個別注記表などの様々な書類も挟まっていたため、

とんでもない重量になりました。

 

帰宅後、その財務諸表を見ることになるのですが、まさに事例Ⅳでさんざん見てきたようなものでした。

ただ、少々試験とは勘定科目名が異なっていたので戸惑いました。

 

実務補習ではMcSSというシステムを利用します。

このシステムは財務諸表の内容をぶちこむと良い感じのレポートを吐き出してくれる代物です。

(出典:https://www.crd-office.net/CRD/service/mcss/index.html)

 

システムに財務諸表の内容を打ち込む際に、それぞれの勘定科目を理解していないと全く作業をすすめることができないという壁にぶちあたります。

 

ただ、それさえ乗り越えれば財務会計はそんなにやることはありません。

McSSレポートの解釈と、あとはまさに事例Ⅳでやったような経営分析をする感じです。

1日中店頭に立ってアンケートを配る

さきほどの役割とは別の役割がありました。

それは、

  • 店頭に立って顧客にアンケートを配る
  • 競業他社の視察
  • 戦略立案

です。

 

3CのうちのCompany・Customer(アンケート)とCompetitor (競合調査)って感じですね。

 

私はアンケート配布を担当しました。

1日中店頭に立ってアンケートを配るのは肉体的にも精神的にもしんどかったですが、

診断先企業の顧客層理解には貢献しました。

社長へのプレゼン

そんな感じで各役割に沿って提案書を作成していきます。

1人あたり15-20ページくらい書くのでざっと約90枚くらいの提案書が完成します。

それを持って社長に対してプレゼンします。

 

結果、我々の班の提案は好感触でした。

プレゼン中に、社長が渡した提案書にメモをとられている姿を見て、少しうれしくなりました。

実際に、取り入れられるところは取り入れていくとのコメントをいただき、なかなかいい提案ができたのではないかと思います。

ただ、これはたまたま優秀な班員に恵まれたからですね…。

実務補習をもう1回やりたいか?

答えはNOです。

理由としては、得られる効果に対して払う代償が大きいからです。

ここでいう払う代償は、

  • お金
  • 時間

の2つです。

時間というのは土日はおろか、平日に有給を取る必要があったり、平日の本業が終了した後に作業をする必要がでてきます。

かなり工数を持っていかれます。

 

先述の通り、今回はたまたま班員に恵まれたこともあって有意義な時間を過ごすことができました。

ただ、ガチャに恵まれなかったらお金と時間を失ってストレスだけを生む事になっていたと思います。

そのリスクを考えると実務補習は1度だけやっておいて、あとは実務従事でポイントを稼げればいいんじゃないかと思います。